マレーシアからの訪日客が2年で倍増する理由

2015年3月18日に日本政府観光局(JNTO)が発表した2月単月のマレーシアからの訪日来客数は19,300人で、昨年比36.8%増の大幅伸長を記録した。春節の休暇にあわせて多くのマレーシア人が来日したことを裏付ける結果となっている。昨年2014年通年マレーシアからの訪日者数は前年比41.4%プラスで約25万人だったので、2年前の2012年の訪日数13万人から比べると、この2年間で倍増したことになる。この2年間でここまで増加する主な理由とは何だろうか。

その1. 円安トレンド
2012年秋より発足した安倍政権のもと金融緩和政策によって、マレーシアの通貨リンギに対しても円安トレンドが顕著になっている。一時、1,000円あたり40リンギだったレートは30リンギあたりまで下落。マレーシアからの旅行者は同じリンギ紙幣で2割以上多くの円に換金できることになった。いままで旅行代金が高くて手が出せなかった中間所得層が日本への旅行を選択肢として考えられるようになった。

Trend

その2. LCCの参入
2012年は日本国内でもLCC(ローコストキャリア=格安航空会社)が本格的に参入を始め、LCC元年となった。マレーシアのLCCであるエアアジアXは成田、羽田、名古屋の3空港で直行便を就航させている。時期にもよるが日本とクアラルンプールの片道直行便で2万円前後という格安価格のため気楽に日本への旅行を計画できる個人旅行者が増加した。2014年5月よりクアラルンプール国際空港にLCC専用ターミナル「KLIA2」がオープン。クアラルンプール市内から電車も直結しており、LCCの利用がますます便利になった。

klia2

その3. ビザの取得免除
2013年7月1日より東南アジア(マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンの5か国)の訪日観光客向けビザの取得条件について大幅な緩和を行った。これによって、マレーシアからの短期滞在の観光客はビザ取得免除となっている。ビザ緩和で先行していた韓国に対抗する狙いもある。

その4.平均世帯収入の上昇
2014年9月にマレーシア政府高官が公式の場でマレーシアの世帯収入の月間平均が5900リンギ(約20,3264円 / 2014年11月6日時点)を超えたとコメントしている。この数字は2014年世帯収入調査の調査結果から引用した速報値。2012年の調査では平均5000リンギだったので、2年間で約18%増えた計算となる。富裕層とまではいかないまでも平均世帯収入が上がるなかで海外旅行にお金を回せる世帯が増えているということは間違いない。

 

観光庁のアンケート調査によれば、マレーシアからの旅行客の約半数は初めての日本訪問ということだ。まずは上記の政策や規制緩和で訪日数に弾みがついたところで、民間企業や宿泊施設による努力によって日本のファンになってもらうことができれば、さらなる訪日数の増加につながっていくだろう。2020年を目指して世帯所得を倍増させる国家計画が進行中のマレーシア。訪日数の増加は短期間なトレンドで終わるものではなく、長い将来にわたって日本の各地域を活性化させる可能性を秘めている。

参考ページ
日本政府観光局(JNTO) 統計調査
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