2016年1月7日、マレーシア通貨リンギットが1リンギット=27円を割り込み、3年1か月ぶりの水準となった。約3年前の2012年12月といえば、第2次安倍政権が発足した時期で、それ以降、アベノミクスとその金融政策によってリンギットに対しても円安トレンドが続いていた。 マレーシア通貨リンギットに限って言えば、アベノミクスによる円安効果が吹き飛んだということになる。
このリンギット安の要因については色々な見方ができるが、総じていえばマレーシア通貨に投資してリスクをとるよりも、円やドルなど、より安全な通貨に資金が流れていると読み取ることができる。
クアラルンプール市中の両替レートを知るには?
日本からマレーシアの旅行や移住、投資を検討するにあたって、現在のレートを知りたいときにはYahooなどでも確認できるが、実際に旅行者が円から換金するときのレートとはかい離がある。そこで利用したいのはクアラルンプールのミッドバレーにある両替所のMY Money Masterのサイトだ。
この両替所はクアラルンプール市内の他の両替所と比べても良いレートであることが多いのでいつもにぎわっている。わざわざ両替所まで行かなくても、ほぼリアルタイムでレートを確認することができる。2016年1月6日午後5時7分時点で1000円=36.20リンギットだった。(つまり1RM=27.62円)
念のため、2016年1月6日に実際にミッドバレー( Mid Valley Megamall)の両替所まで行って、Webサイトのレート表示と比較してみたところ、若干の時間差だったのか0.1だけずれていたが、誤差というくらいの範囲だった。
日本の両替所や空港で円からリンギットに換金するのはレートが悪すぎるので、マレーシアに到着してから、空港や市中の両替所に立ち寄って、このWebサイトのレートと見比べながら両替すれば思わぬ損をすることはないだろう。
リンギット相場に連動するMM2Hのマレーシア移住者数
リタイヤしてマレーシアに移住される方が取得する場合が多い、MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)ビザの取得者数はマレーシアリンギット/円相場にやや遅れて負の相関関係にある。冒頭のリンギット/円レートと日本人のMM2H取得者数を重ねてみるとよくわかる。
つまり、リンギット通貨が安くなれば、やや遅れてMM2Hビザを利用したマレーシア移住者数が増加する。このままリンギット安が定着すれば、「2016年こそはマレーシア移住を実現しよう」という気持ちを後押しして、今年の後半以降、実際にMM2Hを取得する方が増加していくことだろう。
リンギット安は良い面と悪い面がある。たとえばマレーシアから日本へのインバウンド需要や投資には水を差すことになるが、逆に日本からマレーシアへの旅行やロングステイ、投資する機会としては約3年ぶりの好機に訪れたことになる。リンギット安を待ち望んでいた方にとっては明るい2016年のスタートになりそうだ。
Issued by 「マレーシア ソーシャルナビ 2016」
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