クアラルンプール伊勢丹で「愛媛フェア」開催! 愛媛とマレーシアを結んだ出会いとは

2016年2月26日、クアラルンプール伊勢丹で「第一回 愛媛フェア」がスタートした。11時から行われたオープニングセレモニーには愛媛県の中村時広知事、イセタン オブ ジャパンの湯谷信治社長、DOKA SDN BHDの鈴木一郎社長が参列するなか、マハティール元首相も駆けつけてお祝いのコメントを述べられた。FairOpening

愛媛に詳しいマハティール元首相

マハティール元首相は、「愛媛は自然に恵まれた環境。そこで育ったミカンはとても甘くて美味しい。そして、タオルの品質がとてもいい。高品質なタオルを作れるのは水が良いからだ。マレーシアでも同じようなタオルを作りたいが、愛媛のような綺麗な水がない。そして、塩の品質もとてもいい・・・」。このように原稿を読むわけでもなく、愛媛の特産物をスラスラと説明された。

Fairspeech

マハティール元首相がなぜこんなに愛媛に詳しいのか。それは2015年5月にマハティール氏自らが愛媛に足を運び、2泊3日の日程で松山や今治の企業や名所を回り、特産物を体験されているからだ。一国の元首相が愛媛県を訪問されるということで、愛媛県内では大々的に報道され、マハティール元首相の訪問先には多くの県民が集まった。この時にマハティール元首相と中村知事は「次回はクアラルンプールの愛媛フェアで会いましょう」ということで固く握手をされたのである。

愛媛とマレーシアをつなぐ鈴木社長

マハティール元首相の愛媛県訪問に至る経緯は知事の記者発表で伺い知ることができる。
この記事に登場する貿易会社の社長とは、HIRO FOODPACKAGES MANUFACTURING SDN BHDそして、DOKA SDN BHDの鈴木一郎社長のことで、マハティール元首相と中村知事の関係を取り持った人物だ。鈴木一郎社長はマレーシアでは超がつく有名人で、2014年にはマレーシアに貢献した人に国王から与えられるDatukという称号(地区王位騎士章)を授与されている。ちなみに鈴木一郎社長の弟の鈴木二郎さんはマハティール元首相をモチーフにしたロゴで有名な「ザ・ローフ」の共同創業者だ。詳しくはこちら

Suzuki-san

鈴木一郎社長が経営するDOKA SDN BHDはマレーシアの食品卸会社で、日本から輸出した商品を伊勢丹などの百貨店やスーパー、レストランなどに業務用として販売している。クアラルンプール伊勢丹の湯谷社長とも親交が深い。マハティール元首相の愛媛訪問、そしてクアラルンプール伊勢丹での愛媛フェア。鈴木一郎社長との出会いがなければ成り立たなかったはずだ。

次世代につながる関係づくり

多くの人とのつながりで実現した愛媛フェア。昨日の夜にクアラルンプールで行われた関係者向けの交流会では、愛媛県庁や生産者、関連企業の方々が総勢100名を超えて集結しその結束力を示した。冒頭のあいさつのなかで中村知事からは「日本は少子化に向かっている。積極的に海外に目を向けていかなければならない。」と今回のフェア開催に至る経緯をスピーチされた。三菱商事社員の経歴をもつ知事がトップセールスを行い、愛媛から海外への積極的な進出を後押ししている。

Fairnakamurachiji

また、愛媛大学の大学生も販売員として売り場を盛り上げている。
大学生たちはこの売り場に立つために約1か月にわたり生産者の現場に入って研修を受け、製造方法や製品の知識を身に着けたそうだ。実際にマレーシアの売り場に立ち顧客と触れ合った経験は、次世代につながる大きな原動力になることだろう。

1人1人の出会いから始まった交流が次々と繋がり、愛媛とマレーシアを繋ぐ大きな力を生み出そうとしている。

3月9日までクアラルンプール伊勢丹で開催中!

お近くにお住まいの皆様、ぜひクアラルンプール伊勢丹にお立ち寄りください!!

Fairehimeuni愛媛大学の在校生が活気ある売り場づくりに貢献している。ブログ掲載も快諾してもらいました。

Fairmikanjaguchi伝説のミカンジュースが出る蛇口も登場! 外国の方もびっくり。

FairTaimechi

鯛飯は日本産のごはんに愛媛産のタイ、生卵をのせて。

Fairmikan高級品種「甘平」のなかから更に厳しい選別を受けたミカンだけに与えられるブランド「クイーンスプラッシュ」がマレーシアで初登場。1箱RM800(約22,000円)もするが即日完売した。筆者個人としては、甘くみずみずしい「せとか」がおすすめ(5個でRM110/約3000円)

Fairicemikan日本人には懐かしい冷凍ミカン!可愛い”みきゃん”の袋で個装されています。暑いマレーシアで食べる冷たい冷凍ミカンは格別の美味しさ。

FairImabari2階の特設会場もお見逃しなく! マハティール元首相も絶賛した今治タオル。
ブランド力を大切にする今治タオルを出品するため、この陳列棚は今回のフェア用に特別に作られました。

<もっと知りたい方におススメの本>
今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略

海外の安価なタオルが押され、衰退していた今治産のタオルを世界的なブランドに育てる道を切り開いた佐藤可士和さんによる著書。当初はなかなか地元の理解を得られず苦難の連続だった。なぜ今回の伊勢丹の展示棚にもこだわる必要があるのかがよくわかる。

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